フィードバック

フィードバックは「ダメ出し」?~嫌われずに喜ばれるための基本的考え方

02_フィードバックは「ダメ出し」

このブログ記事を読んで学べること

カピバァラ所長

フィードバックって「ダメ出し」でしたっけ?
フィードバックは「嫌われてもいい」から相手に対して「きついこと」をいうんでしたっけ?

フィードバックって、部下の仕事がうまくいくように指導したり、子供が勉強できるようにフォローしたり、スポーツ選手が上達できるようにコーチングしたり、本来はフィードバックを受ける人が成長するためのものなんですよね。

皆さんは相手にフィードバックしたあとに本当に「嫌われたい」ですか?

皆さんが相手からフィードバックを受けるとき、「ダメ出し」されたと感じたら気分悪くなりませんか?

せっかく相手のためにフィードバックしても、相手がいやな顔をしたり、気分が悪くなったら、フィードバックをした自分もあまりうれしくないですよね。

当然、フィードバックされたときに気分が悪くなったら、相手もいやな感じしますよね。

どうせならフィードバックする人もされる人も、気分良くフィードバックしたいと思いませんか。

そもそもの考え方に戻って、フィードバックを通じて相手の成長を促すことができれば、お互いにハッピーになれるのではないでしょうか

  • フィードバックは「ダメ出し」ではありません。
  • フィードバックで嫌われる必要はありません。
  • 相手の成長を意識すれば、お互いに気分良くフィードバックできます。

以下の記事では、フィードバック・ラボの新入社員アルパッカさんと私の会話を通じて、皆さんがフィードバックをどのように捉えていて、どのような気持ちでフィードバックしているか、相手はどのように受け取っているのかを考えてみましょう。

新入社員アルパッカさんと所長の会話

カピバァラ所長

あなたはフィードバック・ラボ新入社員のアルパッカさんですね。
フィードバック・ラボへ入所していただいてありがとうございます。

カピバァラ所長

早速ですが、我が研究所の研究テーマである「フィードバック」って何か知っていますか?

アルパッカさん

カピバァラ所長、よろしくお願いします。
(出勤初日にいきなり仕事の質問ですか、仕事人間って感じで調子くるうわ~)

アルパッカさん

当然知っていますよ!

アルパッカさん

大学のゼミでは、教授から他のゼミ生の発表にフィードバックするように言われていましたので、普段からよくやっていました。

毒舌王のフィードバック

カピバァラ所長

それは頼もしいですね!
我が研究所で私と一緒にフィードバックとコミュニケーションを世の中に広めていきましょうね!

カピバァラ所長

ところで、アルパッカさんはフィードバックは得意ですか?

アルパッカさん

いや~、あんまり。。。
(まずい、所長の印象悪くなるかも)

アルパッカさん

フィードバックって難しいですよね。

アルパッカさん

大学のゼミに入って最初のころは、人の発表に「ダメ出し」するのが苦手でした。
「相手に嫌われたらどうしよう」とか思って「何を言ったら良いかわからなくなる」ことがよくありました。

アルパッカさん

でも、だんだん度胸がついてきて、「相手に嫌われてもいいから、ガツンと言ってしまえ!」と思えるようになってからは、フィードバックが得意になりました(笑)

カピバァラ所長

ははは。。。
なかなか大物の風格がありますね。

アルパッカさん

おかげさまで、ゼミでは「毒舌王」って呼ばれてました(笑)。

アルパッカさん

フィードバックは、嫌われてもいいから言った者勝ちですよね!
(よっしゃ、所長にフィードバック得意ってアピールできたわ!)

フィードバックの「受け取られ方」

カピバァラ所長

アルパッカさんはフィードバックが得意なんですね。
(ふ~ん♪)

カピバァラ所長

ところで、他のゼミ生はあなたのフィードバックをどんな風に受け取っていましたか?

アルパッカさん

私の「鋭い突っ込み」をうけて、発表内容が良くなったって感謝してくれる人「も」いましたよ。

アルパッカさん

でも、私のことを「毒舌王」って呼んでいた人たちは、発表後の私のフィードバックを受けて、疲れて凹んだ顔していましたね。

中にはすごく根に持って私と口きいてくれなくなった人とか、それまでため口で話していた友達が急に敬語になってよそよそしくなったりしました

そうそう、その友達、ずっと親友だと思っていたんですが、私のフィードバックを受けた後は飲み会に誘ってくれなくなって、卒業旅行も仲間内で私だけ声かけてくれなくて、なんかさみしかったですね。
(いかん、思い出して涙が出そうだわ~)

ゼミではフィードバックを一生懸命やっていたんですけど、ゼミ生には根に持たれるし、親友はいなくなるし、私もみんな嫌われてしまったと思うと悲しい気持ちになるし、なにもいいことないですよね

アルパッカさん

あー、フィードバックってとっても難しいし、もうフィードバックなんかやりたくないです。。。
(しまった、本音が出てしまった。リカバーしないとだわ~)

カピバァラ所長

なんかあまり楽しいゼミ生活じゃなかったみたいですね。。。
余計なことを聞いてごめんなさい。

アルパッカさん

いえ、まあまあ充実した大学生活でしたよ(汗)。

でも私はそのように普段から「辛口のフィードバック」をどんどんやっていましたので、フィードバックには自信があります!

アルパッカさん

フィードバック・ラボでも、相談に来たクライアントさんに私のフィードバックを思いっきり味わってもらいます!

嫌われてもいいから、ガツンとやってやります!
(よっしゃ、やる気見せられたかな!)

「嫌われてもいい」から「嫌われる」

カピバァラ所長

・・・・・
アルパッカさんがやる気ある新人さんということはわかりました。

カピバァラ所長

一般的に理解されている「フィードバック」って、程度の違いはあっても、アルパッカさんのような考えの人も多いと思います。

フィードバックについては、アルパッカさんのような理解でも一般的には間違いではありません。

カピバァラ所長

でも、せっかくフィードバック・ラボに相談に来たクライアントさんに嫌われたら困りますね。
商売あがったりですよ。

アルパッカさん

え、フィードバックって、相手のために「嫌われてもいい」から「ガツンということ」が大切なんですよね。

相手の発表とか資料への「ダメ出し」じゃないんですか?

どうしたらいいんでしょう?

カピバァラ所長

「嫌われてもいい」と思ってフィードバックしたら、お望み通り「嫌われる」可能性が高いですね。

「ダメ出し」だと思ってフィードバックしたら、相手は「ダメ」だと言われたように感じるから「いやな気持ち」になる可能性が高いですね。

アルパッカさん

(が~ん!)
そうなんだ。。。
それでゼミでみんな疎遠になっちゃったんだ。。

カピバァラ所長

アルパッカさんのようにフィードバックを捉えている人は多いです。
そんなに気落ちすることはないですよ。

フィードバックは仕組みがありますので、それを学べば必ず上達します。

フィードバックの信念とは

カピバァラ所長

「嫌われてもいい」とか、「ダメ出し」とか考えてフィードバックするのは、相手にその気持ちが伝わるのであまり効果的ではないと考えています。

このような考え方を「フィードバックの信念といいます。

アルパッカさん

「信念」って、「その人が信じていること」という意味ですか?

カピバァラ所長

その通りです。人は信じていること(信念)に影響を受けます。

フィードバックに対する信念がネガティブだと、相手に伝わるメッセージはネガティブになります。

フィードバックに対する信念がポジティブになると、相手に伝わる印象もポジティブなメッセージに変わります。

カピバァラ所長

フィードバック・ラボではポジティブな信念をもってクライアントの相談を受けます

私たちがクライアントへコーチングするときに大切にしている信念は以下のとおりです。

フィードバックによって、その人の抱えている問題が解消して、目標に向かって意欲を持って進めるような状態を作り出すこと。

アルパッカさん

「嫌われてもいい」とか「ダメ出し」とは大分違いますね。

フィードバックをする事で相手がやる気出してくれたら気分いいですね。

カピバァラ所長

これから、フィードバック・ラボの新人教育として、我々が研究している「フィードバック」について、基本的な考え方をレクチャーします。

カピバァラ所長

「フィードバックの捉え方」を学ぶことで、もっと楽に効果的なフィードバックができるようになりますよ。

アルパッカさん

はい、一生懸命勉強します!

まとめ

本記事をまとめます。